スペイン語のSiestaとSiesteroの意味【隠語あり】

2021/03/10 ▶︎

エッチ 寝る 日常生活

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こんにちは、ギド(@GuidoKoiSpanish)です。

今日はスペイン語圏にまだ残っている羨ましい習慣、Siesta(シエスタ)について言語的なことを踏まえてご紹介したいと思います。

Siesta(シエスタ)とは?

スペイン語の街並み

Siesta(シエスタ)とは、スペインや中南米に現存するお昼寝文化のこと。Siesta発祥のスペインの日差しはとても強烈で、特に真夏の昼下がりは素肌を突き刺すようなジリジリとした太陽光線が降り注ぎます。また日照時間も長く、夏場は夜22時に日没を迎えます。

そんな猛烈な暑さの中で長時間活動するのは非効率なので、体調や健康面に配慮して取り入れられたのがSiestaの始まりです。単に働きたくなくてお昼寝しているわけではありません。笑

最近では日本でも、昼寝の脳科学的効果に注目する私立学校や企業がシエスタタイムを導入し始めていますが、当時はいまのように科学的根拠はなかったはずですから、昔のスペイン人たちの自然環境に合わせた生活の知恵だったのでしょう。自然と共に生きていたからこそ、どのような生活スタイルがベストなのか感覚的に分かっていたのかもしれませんね。

現在はエアコンの普及やグローバリズムといった近代化の波が押し寄せてきており、都市部を中心にこのシエスタ文化は廃れてきていますが、年配の方や郊外ではまだ習慣として多く残っています。スペイン語圏らしいの素晴らしい文化だと思うので、個人的にはこのまま消えてなくならないで欲しいです。願わくば、日本にもっと広がってゆとりある新たな生活スタイルとして定着して欲しいくらいです。

人が消えるシエスタタイム

シエスタタイムになると、人がまばらになり、歩いている人が減っていきます。特に真夏の昼間はそれが顕著で、人っ子一人いなくなることもしばしば。あんなに人がいたのに、急に街が静かになります。

人がいないとお店も営業する意味がないので、シエスタタイムにお店を閉めて、涼しくなってきて人が活動し始める夕方からまた営業再開するお店が少なくありません。鉄格子をつけて、声をかければ対応してくれるお店もありますが、シエスタの習慣が色濃く残っている地域では、シエスタが始まる前に買い物を済ませた方がいいでしょう。小腹がすいてきて何か食べたいけど、お店が全部閉まってる!というのはよくある話です。

ラテン語由来のSiesta(シエスタ)

日没

スペイン語のSiestaという単語は、もともとはラテン語の"hora sexta(第6の時間、6番目の時間)"に由来しており、日の出から数えて6時間後の昼下がりの時間帯を指しています。習慣なので地域差や個人差はありますが、昼食後のだいたい14:00-17:00がシエスタタイムにあたります。

ちなみに、Siestaは一般的に「昼寝時間」を指しますが、「休憩時間」というニュアンスでも使うことがあり、必ずしも昼寝を指す単語というわけではありません。このことを踏まえて、次に「昼寝をする」のスペイン語をご紹介します。

スペイン語で「昼寝をする」

覚えておきたい「昼寝をする」のスペイン語は、3つあります。まずは一般的な言い方からです。動詞によって少しニュアンスが違うだけなので、基本的にどれを使ってもオッケーです。

tomar la siesta

スペイン語で「昼寝をする」は、tomar la siestaで表現します。tomarは「〜をとる」という意味なので、〈シエスタをとる〉という言い方です。

シエスタ文化の残るアルゼンチンでもしばしば登場する表現で、僕の友だちのお父さんは昼食を食べて急に見かけなくなったと思ったら、だいたい寝室で口を開けてシエスタしてます。笑

  • Su papá toma la siesta siempre después de comer.
    彼のお父さんは食後にいつも昼寝をする。
  • Voy a tomar la siesta en un rato.
    もう少ししたらシエスタにするね。
  • Vamos a tomar la siesta.
    ちょっと休憩しようぜ。

dormir la siesta

dormir la siestaという言い方でも「昼寝をする」と表現できます。先ほども言いましたが、Siestaは必ずしも昼寝を指すわけではないので、仮眠のニュアンスを確実に伝えたいときは、dormir「寝る」を使った方が相手に伝わります。

  • ¿No duermes la siesta como siempre?
    いつもみたいに昼寝しないの?
  • Ya se fue a la habitación para tomar la siesta.
    もう昼寝しに部屋に行ったよ。

echarse la siesta

Echarse「(自身の)身を投げる」という単語を使って、echarse la siestaという表現も日常的に使われる言い方です。荷物を放り投げるようにベッドに身を投げるニュアンスです。気持ち良さそうに大の字で昼寝してる感じがしますね。動詞が違うだけでけっこう色々なニュアンスを表現できますよね。

  • Pronto me voy a echar la siesta.
    もうすぐして昼寝するよ。
  • Carlos se echa la siesta si o si después del almuerzo.
    カルロスは昼ごはんのあと必ず昼寝をする。
TIPS*ベッドに身を投げるニュアンスだと、tirarse la siestaという表現もあります。tirarseも「身を投げる」という意味なので、連想するイメージはecharse la siestaと同じです。余裕があればこれもレパートリーにくわえてみてください。

シエスタをする人"Siestero"

昼寝をする男性

ちょっとおもしろい単語もあるのでご紹介します。軽く下ネタです。

さっき、僕の友だちのお父さんが食後によく昼寝をする話をしましたが、彼みたいにシエスタを習慣にする人のことをSiestero(シエステーロ)と言います。女性を指す場合は、Siestera(シエステーラ)と語尾が変化します。

Siestero/aはおそらく造語のような感じで辞書には載らないタイプの単語だと思うんですが、日常生活で使うリアルな単語も知っておくと実際の海外生活で使えそうですよね。

しかも、Siesteroには隠語としての意味もあって、裏の意味は「シエスタにエッチをする人」あるいは「シエスタにするエッチ」という下ネタな意味があります。ネイティブの会話ではこういうダブルミーニングを使って友だち同士でケタケタと冗談を言い合って笑うことがよくあります。笑 

  • Él es un siestero.
    彼はシエスタを習慣にしている。
    彼はシエスタにエッチをする人だ。
  • hagamos un siestero.
    シエスタの時間にエッチをしよう。

シエスタの時間を利用してそういう行為してた人が多かったから生まれた意味なのか、それともただ単純に下ネタが大好物だから生まれた意味なのかは皆さんのご想像にお任せします。この裏の意味では使い所はないと思いますが、豆知識として知っておくといいのではないでしょうか。

La siestaという大人専用ホテルをたまに見かけますが、あながち間違ったネーミングチョイスではないってことですよね。こういう下ネタ系っていとも簡単に覚えられるのはなぜなんでしょうか。笑

まとめ

今日の覚えておきたいスペイン語はこちらです。

  • 「昼寝をする」
    tomar la siesta
    dormir la siesta
    echarse(tirarse) la siesta
  • 「シエスタをする人」
    siestero/a ※隠語あり

いつか日本にもシエスタが導入されますように!

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