こんにちは、ギド(@GuidoKoiSpanish)です。
みなさん、コモエスタン?
今日は、「変化を表す再帰動詞」の使い分けについてご紹介します。日本語にはないコンセプトなので、頭の中でイメージしながらお読みください。
変化を表す再帰動詞といえば?
変化を表す再帰動詞といえば、次の4つが重要です。
- Ponerse
- Volverse
- Hacerse
- Convertirse
これらの動詞をみたときは、日本語で「〜になる」と訳せばいいので簡単です。しかし、日本語からスペイン語するときには、それぞれのニュアンスに合わせて動詞を使い分けないといけません。
でも安心してください♪どれも元になったオリジナルのコンセプトがあるので、まず大前提としてその動詞が元々どのような意味なのかを理解しましょう。そして再帰動詞のニュアンスを加えて考えていきましょう。
一時的な変化を表すPonerse
Ponerは「つける、おく」という意味です。これが本来の動詞の意味です。そして、再帰動詞にすると自分自身にその行為がかえってくるというニュアンスがプラスされます。なので、Ponerseにすると自分自身に何かをくっつけるというイメージになります。
くっついているだけなので、それが取れれば元の状態に戻ることができます。このことから、Ponerseは一時的な変化を表します。また、移り行く過程で自然にそうなってしまうというニュアンスで用いられます。
Ponerse + 形容詞
感情・態度、外見、色などの一時的な変化を表すことが多く、"Ponerse + 形容詞"のパターンで用います。
- Me pongo triste al ver la foto.
その写真を見ると、私は悲しくなる。 - Guillermo se puso gordo.
ギジェルモは太った。 - Como ya llega el otoño, la montaña se va a poner roja.
もう秋になるので、山は赤くなるだろう。
意志や努力を伴う変化を表すHacerse
Hacerは「する、作る」という意味です。再帰動詞Hacerseにすると、自分自身をある状態に作り上げるイメージになります。何かを作り上げるのって大変ですよね。このことからHacerseは意志と努力を伴った変化を表します。
Hacerse + 名詞
職業、宗教、政治、思想を表す名詞と組み合わさって、"Hacerse + 名詞"のパターンをとります。
- El se hizo profesor universitario.
彼は大学教授になった。 - Ella se hizo católica hace 2 años.
彼女は2年前にカトリック信者になった。 - Daniel se hizo partidario de Donald Trump?
ダニエルはトランプ支持者になった。
Hacerse + 形容詞
形容詞と組み合わさり、"Hacerse + 形容詞"のパターンで表現することもできます。
- El YouTuber se hizo famoso.
そのYouTuberは有名になった。
事物が主語の場合は単純な変化
前述したように、Hacerseは意志と努力を伴った変化を表しますが、これは人を主語とした場合です。では、事物が主語の場合はどうでしょうか。
事物が主語の場合は、意志や努力は関係なく、「状態や様子の単純な変化」を表します。ここがちょっとややこしいかもしれないですが、これを知らないと使い分けで他の変化を表す再帰動詞と迷うかもしれません。頭の片隅にきちんと入れておきましょう。
- El agua se hace hielo.
水は氷になる。 - ¡Qué interesante! Este vino se ha hecho vinagre.
おもろ!このワイン、酢になっちゃったよ。
急激な変化を表すVolverse
Volverは「帰る、戻る」という意味で覚えていると思いますが、実は他にも「裏返す、ひっくり返す、(左右や上下を)逆にする」という意味もあります。方向や面が180度がらりと変わるのがVolverの本来の意味です。
再帰動詞Volverseにすると、自分自身の状態がひっくり返るイメージになり、これにより、Volverseは急激な変化を表します。
Volverse + 形容詞
"Volverse + 形容詞"のパターンをとり、ネガティブなニュアンスで使われることが多いというのもポイントです。
- ¡Ah, Me vuelvo loco!
あー、頭がおかしくなる! - Cuando se cayó ella, su cara se volvió colorada
彼女がコケたとき、赤面していた。
Volverse + 名詞
また、"Volverse + 名詞"のパターンもあります。
- Se volvió un novelista famoso en Latinoamérica.
彼はラテンアメリカで有名な小説家になった。
"意志と努力で有名な小説家になった"というニュアンスならHacerseでもオッケーですが、Volverseを使うと"一変して突然有名な小説家になった"というニュアンスになります。変化動詞の意味を理解していると細かいニュアンスも理解できますよね。
根本的な変化を表すConvertirse
Convertirは「〜を変える」という意味です。再帰動詞Convertirseにすると、自分自身が変化するというイメージになります。
この動詞はただの変化というよりは、極端な変化を表し、まったく別のものになってしまうというニュアンスを含みます。なので、Convertirseは根本的な変化を表すと覚えておきましょう。ちなみに、Convertir, Convertirseは不規則活用なので注意しましょう。
Convertirse en /a 名詞
基本的に、"Convertirse en 名詞"のパターンで用いることが多いです。人が主語の場合は、職業や地位、宗教や思想を表す名詞とよく組み合わさります。
- La crisálida se convierte en una mariposa.
さなぎが蝶になる。 - ¡Me convierto en el rey de los pirata!
俺は海賊王になる!※ルフィの台詞 - Me quiero convertir en un abogado en el futuro.
将来、私は弁護士になりたい。
そして、改宗(宗教を変える)の場合は、"Convertirse a 名詞"となり、前置詞Aをつかうのが一般的です。
- Carlos se convirtió al judaísmo el año pasado.
去年、カルロスはユダヤ教徒になった。
まとめ|変化を表す再帰動詞「〜になる」
Ponerse, Hacerse, Volverse, Convertirseの使い分けについてご紹介してきました。なんとなく使いこなせそうだな、と思っていただけたら幸いです。変化を表す再帰動詞を見つけたら、どんなニュアンスなのか本来の意味に注目してスペイン語の感覚をつかむようにしましょう。
- Ponerseは一時的な変化を表す
- Hacerseは意志や努力を伴う変化を表す。(事物が主語の場合、単純な変化を表す)
- Volverseは急激な変化を表す
- Convertirseは根本的な変化を表す
上記の感覚を理解しておけば、変化を表す再帰動詞はだいぶ簡単に使いこなせるはずです。PonerseとVolverseあたりがわりとわかりやすいので、そちらから先に覚えてしまうのもいいかもしれません。
最後までお読みいただき、グラシアス♪